Webサイトの裏側と、誠実さ
Webサイトを新しくするとき、そこにはこれまで積み上げてきた大切な歩みがあります。新しいデザインや機能に目が向きがちですが、実はその裏側で行う地味な作業こそが、Webサイトの信頼を大きく左右します。
Webサイトのリニューアルで見落とされがちなのが、古いURLを新しいページへ引き継ぐ作業です。
ライフワークとして20年以上続けている釣りサイト「MCF JAPAN」のリニューアルにあたり、私自身が大切にしたのも、この「見えない配慮」でした。
住所の継承という、地味で大切な作業
WebサイトのURLは、ただの「住所」ではありません。そこには、これまで誰かが訪れてくれた記憶や、検索エンジンがコツコツと積み上げてくれた信頼が刻まれています。
Webサイトを新しくする際、古いアドレス(URL)を頼りに訪ねてくださった方を迷わせないこと。これを「リダイレクト設定」と呼びます。 例えるなら、「引っ越したときに、旧居の郵便受けへ『新しい住所はこちらです』という転送届を出しておく作業」です。
もしこれを怠ると、古いブックマークからアクセスした方は「ページが見つからない」というエラー画面を目にしてしまいます。それでは訪れてくれた方に不親切ですし、検索エンジンからも「閉鎖されたサイト」と誤解され、これまでの評価がリセットされてしまう恐れがあります。
サーバーの奥深くで行う、丁寧な引き継ぎ
この作業は、見た目を整えるデザインとは異なり、サーバーの奥深くで「こちらのページは、新しいこちらのページへ」と一つひとつ道筋を記述していく、とても地味なものです。
今回のリニューアルでも、膨大な過去記事のリンクを一つずつ確認し、漏れのないように道筋を整えました。
画面を見ただけでは何が変わったのか分かりませんし、誰も気づかないような部分かもしれません。それでも、こうした裏側の手入れをきちんとしておくこと。それこそが、私が大切にしたい姿勢です。
うつのみやWeb工房のWebサイト制作でも、この姿勢は変わりません。最新のトレンドを取り入れることはもちろん大切ですが、それ以上に「お客様がこれまで積み上げてきた大切な歴史や評価を、どうすれば安全に新しい場所へ引き継げるか」という土台の技術を一番に考えています。